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ハッカ味の海

黄色い日差しがガラス瓶を虹色に染める頃
アトリエの窓からビー玉が転げ落ちた
ラムネの瓶に落とす色は
赤と青と水の色


イチゴで書いた手紙はあの子の元へは届きませんでした
紙飛行機にして 階段の上まで投げたら
もっともっと遠くへ行くように
たくさんの色も連れて行きました


君が描いているのは海辺の少年
海を見て海を描きたいのに
ここには海がない ガラスに浮かぶビー玉ばかり
雨が降れば 海が遠くなる


今日も描いている海辺の少年
砂浜に築いているのは砂の城
打ち寄せる波に崩れそうな少年の夢
夢を見ながら流される


五線譜の束を持ってやってきたあの子は
ついにコンサートを開けませんでした
楽譜が黄色い日差しに溶けてしまって
一緒にパンケーキにしてしまったのですから


海辺の少年は黄色い壁から外に出られなくて
砂浜へ行くこともできなくて
ただ白い椅子に座って水の音を聞きながら
何度も水をキャンバスに描くことしかできないのです


もしも私が大人になっていたら
もっと臆病だったなら
こんなに溶けるような日差しの中にいなかったのに
砂浜すら黄色に染めてしまうような灰色の壁の中に
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