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ハッピーバースデーを滅多斬り

しばらく前にこんなこと を書いたので、真剣にハッピーバースデーを読んでみたのですが


やっぱり印象は変わらないです。


以下の文章は、物語としてみるハッピーバースデーの感想です。

別に内容に批判をしたいとかそういうわけではないのであしからず。

さてどんな物語批判かと言えば、


まぁテーマは良いとして、

非常にご都合主義なストーリー展開がテーマを損ねている。



確かにテーマは素晴らしい。

虐待やいじめなどの問題に目を向けるのはいいことだ。



しかし。



児童書だからと言ってダイジェストでそれを駄々流しにしてもよくないと思う。

後半は壮大な後日談というか、蛇足なのではないかと。


特に養護学級のくだりはいらない。

めぐみちゃんがただ死んでかわいそうだねっていうだけの存在になっている。

何で途中で転校してきたのにあんなに仲良くなるのかもわからない。

「いのちは大切だ」っていう強調なんだろうけど、

だったらもっと物語の中でうまくめぐみちゃんを使ってほしかった。


更にいじめのくだりは最悪。あすかがいきなり強くなりすぎ。

亀仙人のところで修業したのかってくらい強い。

ドラゴンボールならいいけれども、一応虐待がテーマの本書に

果たしてそのような展開でいいのかと疑問に思うのです。

いじめはいじめで真面目に腰を据えて書けばいいのに、

中途半端に出てくるのでまたおかしなことになっている。


現実にはあすかみたいな虐待から立ち直った子どもはそうそういないし、

いじめの構造ももっと複雑化している。

更に先生が悪者っていう構造も現実的に考えればおかしな点がちらほらと。


ひとつ、何故そんな先生を野放しにしていたのか。

ひとつ、何故父母会という流れになったのか。

全てが物語を都合よく持っていくためのおぜん立てで

ストーリーが繋がっていく感じが全くない。

事象の寄せ集めって感じ。


最後のパーティーも、お決まりの大団円にしたかったんだろうなっていうのもあるけど、

これだけは言いたい。


父母今更しゃしゃり出て来るな。


ディズニーランドのアトラクションじゃないんだからさ!

簡単に悪者と主人公が和解しちゃ面白くないでしょ!

しかも父に至ってはいきなり悪の大ボスみたいに書かれたくせに

数ページ後にじいちゃんの手紙一つで改心。

大急ぎで片付けられるニューヨークでの仕事って一体。。。


これが渋々本を読んだ子どもだったら「なかなおりできてよかったね」でいいのだけれど

感動のラストを求めていた人にとっては「え?」って感じですよね。。。


まだ母親については言及があったからいいものを、

父親の言及の少なさについては呆れるものがある。

暗にこの父親の不在を持って日本の現代の家庭の問題を

表現しているのかしら? しかし、それにしても少なすぎる。


総合的に。

もっときちんと虐待の描写や心理状況、どんぞこのあすかの状態、

母親の心境をもっとしっかり書くべきなんじゃないかと思う。

テーマはそこにあるはずなのに、問題にしていることが多すぎて

肝心のあすかの心の闇が最終的にどこかに行ってしまっている。

だから、最後の大団円がかなり浮いている。

現実を書きたいのか、現実から目を背けたいのかわからない。


虐待、いじめ、特別支援の生徒などは立派な社会問題だ。

しかし、この本では「愛さえあれば解決☆」などと

俗に言う「スイーツ(笑)」思考なのである。


俗といえば、この物語は非常に俗らしいのではないかとも考える。

小説家ではなく、学者の観点で物事を見ているので

心理学的に具体的な話が多く、興ざめしてしまうのだと思う。

そうなれば表現の世界というよりも、体験の具体例の例示になってしまって

仕方がない面もあると思う。


そういうわけで、この「ハッピーバースデー」は内容はともかく

物語としては一流とは言えないのではないかと思われる。


で、私がこれの何が気に入らないかといえば、


これで読書感想文を書かせられる子どもの多さ


これに尽きます。


「言葉の大切さが云々」「いじめいくない云々」

「弱い人に手を差し伸べるあーだ」「友達を大事にこーだ」


はいはいそうですね。

懺悔の時間はそのくらいにして、もっと建設的なことはないのかな?


以前にも「読書感想文が懺悔録になっている」と書きましたが、

この本を読んで懺悔録以外に何を書けというのでしょうか?


もっと魅力的なストーリーの作品がたくさんあるはずです。


国語の先生方、それを生徒に紹介してやってくださいませんか?



※あくまでも「物語展開」にもの申しているだけで虐待、差別、そういったことは

肯定も否定もしていません。そういうのはよくないことですよね、でもなくならないんです。

どうすればいいんでしょうねぇ。


※この記事を参考に読書感想文を書けば奇抜で素敵なものができるはずですが

先生の中にはこういった文章を読むと発作を起こす人もいるので注意が必要です。

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